「ヒト」に対する融資

新築するのか建売かといった具合に、物件そのものの種類によって融資の種類が分かれているからです。さらに建物の構造や床面積、地域などの条件によって、金利や融資限度額も違ってきます。公庫融資の場合、物件に対する条件は、かなり厳しくなっています。対して、「ヒト」に対する融資といわれているのが年金住宅融資です。厚生年金や国民年金など、申込者本人がどの年金保険に、何年加入していたかで融資条件が異なってくるからです。末っ子ともいえる財形住宅融資は、「カネ」に対する融資といわれています。財形貯蓄を積み立てて1年以上継続し、50万円以上の残高がある人が対象になりますし、融資限度額は財形貯蓄残高の10倍までといった具合に、融資条件が貯蓄額に応じて決まるからです。民間ローンで、もっとも利用者が多いのが銀行でしょう。銀行ローンがこだわるのは「返済能力」。返済能力さえ十分であれば、公的ローンのように物件の制限や、年金の加入歴、貯蓄額などは問いません。どうしても条件が合わず公的ローンが使えない場合に、フォローしてくれるのが銀行ローンです。銀行間の横並び意識が強かった時代は、どこの銀行で借りても条件はほぼ同じでしたが、平成6年の自由化や平成10年の金融ビッグバンを経て、銀行ごとの個性が見え始めてきました。これらの組み合わせを考えるとき、基準となるのが金利でしょう。金利は1%違っただけで、総返済額に大きな差が生まれます。少しでも低いものを選ぶのが基本ですが、ただ低ければいいというものでもありません。金利の種類には固定金利型と変動金利型があり、固定は借入時から最後まで金利の変わらないもの、変動は一定期間ごとに市場金利に合わせて変動するものです。変動は、将来低くも逆に高くもなる可能性があります。家計に密着した住宅ローンの場合、返済計画を立てやすくする必要があります。そのため、返済計画が立てやすい固定金利型で、金利はできるだけ低いものがよいとされてきました。そこで、これまでは、固定金利型で金利の低い住宅金融公庫を優先順位の一番目にもってきて、公庫だけでは足りない部分を年金住宅融資や銀行ローンで補うというのが一般的でした。ところが、ここ数年の超低金利で、銀行の変動金利型や固定金利選択型、財形住宅融資の5年ごとの固定型の金利が大幅にダウン。見過ごせない低さとなりました。繰り上げ返済などで、どんどんローンを返済できるような場合は、公庫融資にこだわらず、とにかく金利の低いローンを選び、低金利の恩恵が受けられるうちに返済してしまうのもひとつの方法でしょう。